NIS2 指令(EU)2022/2555

第32条

不可欠事業体に関する監督及び執行措置

NIS2 指令(EU)2022/2555 – Article 32: 不可欠事業体に関する監督及び執行措置

  1. (1) 加盟国は、本指令に定める義務に関し不可欠事業体に課される監督又は執行措置が、各個別の事案の事情を考慮に入れつつ、効果的、均衡的(比例的)かつ抑止的であることを確保するものとする。
  2. (2) 加盟国は、所管当局が不可欠事業体に対する監督任務を行使するに当たり、少なくとも当該事業体を次の措置の対象とする権限を有することを確保するものとする: 第2項第1段落、ポイント (b)にいう対象を特定したセキュリティ監査は、所管当局又は監査対象事業体が実施したリスク評価、又はその他のリスク関連の利用可能な情報に基づくものとする。 いかなる対象を特定したセキュリティ監査の結果も、所管当局に提供されるものとする。独立の機関が実施する当該監査の費用は、所管当局が相当の根拠により異なる決定をする場合を除き、監査対象事業体が負担するものとする。
  3. (3) 所管当局は、第2項ポイント (e)、(f)又は(g)の権限を行使する場合、要求の目的を明示し、求める情報を特定するものとする。
  4. (4) 加盟国は、所管当局が不可欠事業体に対する執行権限を行使するに当たり、少なくとも次の権限を有することを確保するものとする:
  5. (5) 第4項(a)から(d)及び(f)に基づき採られた執行措置が効果を奏しない場合、加盟国は、所管当局が、不可欠事業体に対し、欠陥を是正し又は当該当局の要請に適合するために必要な措置を講ずべき期限を設定する権限を有することを確保するものとする。当該期限までに要求された措置が講じられない場合、加盟国は、所管当局が次の権限を有することを確保するものとする: 本項に基づき課される一時的な停止又は禁止は、当該事業体が欠陥を是正し、又は当該所管当局の要件に適合するために必要な措置を講ずるまでの間に限って適用されるものとする。かかる一時的停止又は禁止の賦課には、連合法の一般原則及び欧州連合基本権憲章に従った適切な手続上の保障(実効的救済及び公正な裁判を受ける権利、無罪推定並びに防御権を含む)が付されるものとする。 本項に定める執行措置は、本指令の適用対象となる公的行政機関には適用されない。
  6. (6) 加盟国は、不可欠事業体を代表する権限、その名で意思決定を行う権限又はその管理を行使する権限に基づいて、当該不可欠事業体の責任者である、又は法定代理人として行動する自然人が、当該不可欠事業体の本指令への適合を確保する権限を有することを確保するものとする。加盟国は、当該自然人が本指令の遵守確保に関する義務に違反した場合に、その責任を問うことができるようにするものとする。 公的行政機関に関しては、本項は、公務員並びに選挙又は任命により就任した公職者の責任に関する国内法を害するものではない。
  7. (7) 所管当局は、第4項又は5にいういずれかの執行措置を採るに当たり、防御権を尊重し、各個別の事案の事情を考慮し、少なくとも次の点を十分考慮に入れるものとする。
  8. (8) 所管当局は、自らの執行措置について詳細な理由付けを示すものとする。かかる措置を採る前に、所管当局は当該事業体に対し予備的認定を通知するものとする。また、インシデントの予防又は対応のための即時の措置が妨げられることとなる相当の根拠により正当化される事案を除き、当該事業体に対し意見提出のための合理的な期間を認めるものとする。
  9. (9) 加盟国は、本指令に基づく自国の所管当局が、指令(EU)2022/2557に基づき同一加盟国における関連所管当局に対し、指令(EU)2022/2557に基づきクリティカル事業体として特定された事業体の本指令への適合を確保することを目的として監督及び執行権限を行使する際に通知することを確保するものとする。必要に応じ、指令(EU)2022/2557に基づく所管当局は、本指令に基づく所管当局に対し、指令(EU)2022/2557に基づきクリティカル事業体として特定された事業体に関しその監督及び執行権限を行使するよう求めることができる。
  10. (10) 加盟国は、本指令に基づく自国の所管当局が、規則(EU)2022/2554に基づく当該加盟国の関連所管当局と協力することを確保するものとする。特に、規則(EU)2022/2554第31条に従い重要ICT第三者サービス提供者として指定された不可欠事業体について本指令への適合を確保することを目的として監督及び執行権限を行使する場合には、規則(EU)2022/2554第32条第1項に基づき設置された監督フォーラムに通知するものとする。